丸の内OLっていましたよね。
過去形にしてしまいましたが、「丸の内に本社がある企業に所属/勤務するOL」だと定義すれば今も存在することになるのでしょうか。ただ、私を含め大多数の人がイメージするのは、丸の内に本社を置く大企業で働き、昼休みには財布を片手に¥1,000~¥1,500のランチへ繰り出し、噂話に花を咲かせる。そんなところではないでしょうか。
働き、としたのは側から見ている限りでは彼らがその企業に所属している正社員だろうが実際には派遣社員だろうが同じ群れに見えるからです。あるいは丸の内OL気分を味わおうとお昼の丸の内に繰り出してみただけのただの人も混じっているかもしれません(私。)
なんとなく恥ずかしいので自己弁護をしておきますと、意図したわけではなく数年前丸の内で用事があったために、ランチタイムの丸の内に居合わせただけです。
そんな彼らを見かけると元来持っている人間観察への欲求を抑えられるわけもなく、彼女たちの話についつい聞き入ってしまったのでした。
さて、そんな彼らの働き方は私の周りではアナウンサー、CA、に次いでやや現実を見据えた女学生の憧れるところであったように記憶しています。
しかしながら(在宅勤務で責務を全うすることが困難な一部の職種の人を除いて)大半は出勤日の半分以上は在宅勤務になり、丸の内OLの実体から地名はとうに外れてしまっているのではないかと推察します。
一方で、先日久方ぶりに再会した知人の第一声は「そういえばあなた、在宅勤務なの?」でした。その人は職業柄、丸の内のような一等地と言われる場所に勤務しておりました。それは以前の私からすればそれは華やかで十分に羨ましいことでしたが、職業性質上現在も出勤をせねばならず在宅勤務の人が心底羨ましいそうです。
あちらも価値観というのはこうも短期間で逆転するものなのかと感じているようでした。
企業が丸の内に本社を構える理由としては、その地に業界の関係各社が集中してあることやその地に本社を構えることは出来るという力を示すことなどが挙げれられるかもしれません。
就職活動をしていた頃はおしゃれなオフィスでの面接の数時間後に昭和感満載なビルでの面接でなんとなくがっかりしていました。
優秀な人材を集めるのに一役買っていたであろうおしゃれな都心オフィスも、在宅勤務が主流になって魅力が薄れてしまうのだとしたら、企業は人材を集めるのに新しい手立てを考えなくてはいけません。